読んだ本の内容を忘れない記憶法
■ 「読んだはずなのに思い出せない…」は普通のこと
「この本、確かに読んだはずなんだけど……内容が思い出せない。」
読書をしている人なら、一度は経験があると思います。
時間をかけて読んだのに、数日後にはほとんど覚えていない。
すると、「自分は記憶力が悪いのでは?」と不安になります。
でも安心してください。
本の内容を忘れるのは、記憶力の問題ではありません。
実はそれ、とても自然なことです。
この記事では、
✔ 読んだ本を忘れてしまう理由
✔ 記憶に残る人がやっているシンプルな工夫
✔ 読書の負担を増やさずにできる記憶法
をまとめて紹介します。
■ 前提:人は「忘れるように」できている
まず大事な事実があります。
人の脳は、
使わない情報を忘れることで、日常をスムーズに保っている
という仕組みになっています。
本の内容をすべて覚えていられたら便利そうですが、
それは脳にとってはかなりの負担です。
つまり、
👉 読書内容を忘れるのは正常
👉 問題は「必要なところまで一緒に忘れてしまう」こと
ここを少しだけ改善すればいいのです。
■ 記憶法①:「全部覚えよう」と思わない
読書で最も記憶を邪魔する考えがこれです。
「せっかく読むんだから、ちゃんと覚えなきゃ」
この意識が強いほど、
- 緊張する
- 理解に時間がかかる
- 結果的に頭に残らない
という悪循環に入ります。
おすすめは、
「1冊につき1つ覚えられればOK」
という基準に下げること。
本は、
✔ 何冊も読んで
✔ 少しずつ影響を受ける
この積み重ねで効いてきます。
■ 記憶法②:「読書中」に覚えようとしない
意外かもしれませんが、
読んでいる最中に記憶しようとするほど、忘れやすくなります。
理由はシンプルで、
- 読む
- 理解する
- 覚える
を同時にやろうとして、脳が処理しきれなくなるからです。
おすすめは、
👉 読むときは読む
👉 覚えるのは“後”
この分業スタイルです。
■ 記憶法③:読み終わった直後に「一言だけ振り返る」
もっとも効果が高く、負担が少ない方法です。
やることは1つだけ。
「この本で、いちばん印象に残ったことは何だったか?」
これを
- 頭の中で
- メモに
- 口に出して
どれでもいいので、1回だけ考えます。
この「振り返り」が入るだけで、
記憶の定着率は大きく変わります。
■ 記憶法④:自分の生活に“無理やり結びつける”
記憶に残りやすい情報には共通点があります。
それは、
自分と関係がある情報 です。
読んだ内容を、
- 自分の仕事
- 最近の悩み
- 日常の行動
のどれかに強引に結びつけてみてください。
例:
「この考え方、あの会議で使えそう」
「これ、最近の失敗と同じだ」
こうした連想が、記憶のフックになります。
■ 記憶法⑤:「人に話すつもり」で読む
人は、
誰かに説明する予定がある内容 を忘れにくくなります。
実際に話す必要はありません。
- 誰かに勧めるならどう言うか
- 1分で説明するとしたら?
これを意識するだけで、
重要なポイントが自然と頭に残ります。
■ 記憶法⑥:メモは「量」より「視点」
たくさんメモを取っても、
見返さなければ意味がありません。
記憶に残るメモは、
- 長い要約
- きれいなまとめ
ではなく、
✔ 自分の言葉
✔ 感情が動いた理由
✔ 引っかかった一文
が書かれているものです。
1冊につき数行で十分です。
■ 記憶法⑦:時間をおいて“軽く触れる”
記憶は、
一度覚えるより、何度か触れるほうが定着します。
おすすめは、
- 翌日に目次を見る
- メモを1分眺める
- 印をつけた箇所をパラパラ読む
しっかり復習する必要はありません。
「思い出すきっかけ」を与えるだけでOKです。
■ 記憶法⑧:音声を使う(耳から入れる)
活字だけだと忘れやすい人は、
音声を併用すると記憶に残りやすくなることがあります。
理由は、
- 目と耳の両方を使う
- 声の抑揚が感情を伴う
からです。
移動中や家事中に、
同じテーマの内容を“耳で触れる”だけでも効果があります。
■ 記憶法⑨:「覚えていない=無意味」と思わない
本の影響は、
必ずしも「思い出せる形」で残るとは限りません。
- 考え方が変わる
- 判断が早くなる
- 物の見方が少し変わる
こうした変化は、
自分では気づきにくいけれど、確実に起きています。
覚えていないからといって、
その読書が無駄だったわけではありません。
■ 記憶法⑩:「忘れてもいい前提」で読む
最後に、いちばん大切な考え方です。
本は、
忘れる前提で読むもの です。
だからこそ、
- 大事なところだけ残す
- 影響を受けたらそれでOK
- 必要になったらまた読む
このくらいの距離感が、
読書を長く続ける秘訣でもあります。
■ まとめ:記憶は“結果”、読書は“プロセス”
読書の目的は、
知識を丸暗記することではありません。
- 考え方に触れる
- 視野を広げる
- 行動の選択肢を増やす
その結果として、
残るものが自然と残れば十分です。
まずは次に読む本で、
読み終わったあとに
「これ、何が残ったかな?」
と一言だけ振り返ってみてください。
それだけで、
読書は確実に“身になる体験”に変わります。

