BGMと一緒に聴く読書術
■ 「無音だと集中できない人」に合う読み方がある
読書は静かな場所でやるもの。
そう思っている人は多いですが、実際には無音のほうが落ち着かない人もいます。
静かすぎると、逆に周囲の小さな音が気になる。
少しの生活音で集中が切れる。
なんとなく本を開いても、気持ちが乗らない。
そんな人に相性がいいのが、
BGMをうまく使いながら読む・聴く読書術です。
ただし、ここで大事なのは、
BGMを流せば何でも集中できるわけではない、ということ。
選び方を間違えると、逆に本の内容が頭に入らなくなります。
この記事では、BGMと読書をどう組み合わせればいいのか、
特にオーディオブックも含めた“聴く読書”との相性まで含めて、分かりやすく整理していきます。
■ まず前提:BGMは「主役」ではなく「環境」
読書中に音を入れるとき、一番大切なのはここです。
BGMは楽しむものではなく、読書しやすい空気を作るものと考えたほうがうまくいきます。
音楽が好きな人ほど、ついBGMそのものを味わってしまいます。
そうすると、脳の注意が本ではなく音のほうへ向かってしまう。
だから読書中のBGMは、
- 気になりすぎない
- 主張しすぎない
- 聞き流せる
この3つを満たしていることが大事です。
■ BGMが向いているのは「活字読書」が中心
最初に結論を言うと、
BGMとの相性が良いのは、基本的には紙の本や電子書籍を読むときです。
一方で、オーディオブックはすでに「耳」を使っています。
そこにさらにBGMを重ねると、
- ナレーションが聞き取りづらい
- 内容が頭に入らない
- 脳が疲れやすい
という状態になりやすいです。
つまり、
- 活字読書 × BGM → 相性がいいことが多い
- オーディオブック × BGM → 基本は相性が悪い
と考えると失敗しにくいです。
■ 活字読書に合うBGMの特徴
読書中に向いているBGMには、いくつか共通点があります。
1. 歌詞がない
歌詞がある曲は、どうしても言葉として頭に入ってきます。
読書も文字を追う作業なので、脳の中で言語同士がぶつかりやすい。
特に、内容をしっかり理解したい本では、歌詞入りはかなり邪魔になります。
2. テンポが安定している
急に盛り上がる曲、リズム変化が大きい曲は集中を切りやすいです。
ゆるやかで一定のテンポのほうが、背景として機能しやすい。
3. 聞き覚えがありすぎない
好きすぎる曲は、BGMではなく“鑑賞”になってしまいます。
少し物足りないくらいの音のほうが、読書には向いています。
■ おすすめしやすいBGMの種類
実際に相性がいいのは、次のような音です。
- ピアノのインスト
- カフェの環境音
- 雨音や川の音
- lo-fi系の穏やかなトラック
- クラシックのゆるやかな曲
どれが一番合うかは人によりますが、共通しているのは
読書の邪魔をしないことです。
逆に避けたほうがいいのは、
- 歌詞入りのポップス
- 展開が激しい映画音楽
- 音量差が大きい曲
- テンションを上げる前提の音楽
このあたりです。
■ オーディオブックにBGMは必要か?
ここは誤解されやすいところです。
オーディオブックを聴くときにBGMを足したくなる人はいますが、基本的にはおすすめしません。
理由は単純で、
ナレーション自体がすでに“聴く対象”だからです。
さらに音を重ねると、
- どちらも中途半端にしか聞こえない
- 大事なところを聞き逃す
- 集中力が分散する
ことが増えます。
特に自己啓発書、教養本、ビジネス書のように内容理解が大事な本では、BGMはほぼ不要です。
■ 例外:環境音ならプラスに働くこともある
ただし例外もあります。
完全な音楽ではなく、
- 雨音
- 風の音
- カフェの小さな生活音
- ホワイトノイズ
のような環境音レベルなら、オーディオブックの邪魔になりにくい場合があります。
これは、雑音を打ち消す“壁”のような役割をしてくれるからです。
周囲の生活音が気になる人には、この方法が合うこともあります。
ただし、ここでも音量はかなり小さめが前提です。
主役はあくまでナレーションです。
■ BGMを使うときの音量ルール
BGMで失敗する人の多くは、音量が大きすぎます。
読書中の音は、「しっかり聞こえる」ではなく「あると落ち着く」程度が正解です。
感覚としては、
- 無音だと気になるから流す
- でも意識しようと思わないと内容が分からない
くらいがちょうどいいです。
BGMが気になるなら、音量を下げる。
それでも気になるなら、選曲を変える。
この順番で調整すると、かなりうまくいきます。
■ 読書内容によって使い分ける
BGMが向く本と向かない本もあります。
BGMと相性が良い本
- エッセイ
- 軽めの小説
- 再読している本
- 気楽に読みたい教養本
BGMと相性が悪い本
- 難しい専門書
- 論理が複雑なビジネス書
- 初めて読む重めの内容
- 暗記したい学習本
難しい本ほど、無音かかなり控えめな環境音にしたほうが理解しやすいです。
■ 「集中するためのBGM」と「気分を作るBGM」は違う
ここも大事なポイントです。
読書前に気持ちを整えるために好きな音楽を聴くのは、むしろ効果的です。
ただし、そのまま読書中も流し続けると、集中には向かないことがあります。
つまり、
- 読書前 → 気分を作る音楽
- 読書中 → 邪魔しないBGM
と分けて考えると失敗しにくいです。
これはオーディオブックにも同じことが言えて、
聴く前に気分を整える音はありでも、再生中はナレーションだけのほうが安定しやすいです。
■ 自分に合う音を見つけるには「固定化」が効く
毎回違うBGMを探していると、それだけで疲れます。
おすすめは、自分に合う音を1〜3パターン見つけて固定することです。
たとえば、
- 朝の読書は静かなピアノ
- 夜は雨音
- カフェでは環境音なし
このくらいシンプルで十分です。
読書習慣は、選択肢を減らしたほうが続きます。
■ まとめ:読書を助ける音だけを残す
BGMと一緒に聴く読書術は、音を増やすことではなく、
読書しやすい環境を整えることです。
- 活字読書ならBGMは効果的なことがある
- オーディオブックに音楽は基本的に不要
- 例外的に、環境音は役立つことがある
- どちらも大事なのは“音量を小さくすること”
読書に集中したいなら、
「好きな音を流す」ではなく
「本が読みやすくなる音だけを残す」
という考え方がしっくりきます。
まずは一度、歌詞のない静かな音を小さく流して、本を10分だけ読んでみてください。
その“読みやすさ”の違いが分かると、BGMの使い方がかなり変わるはずです。

